コラム171 ~騎士VS武士
♪アズナブール 流しながら この手紙を書いてます♪
1973(昭和48)年にヒットした、由紀さおりの「恋文」です。
「アズナブール」(歌手)、恐らく、私が初めて聞いた、フランス人の名前です。
子供(小学生)の時、「アズナブール」って何?と思って聴いていたと思うのですが、いまだに記憶しているなんて、歌の力はすごいと、改めて思います。
他に「フランス人」といっても、「アラン・ドロン」や、「カトリーヌ・ドヌーブ」くらいしか、思い浮かびません。(古くてすみません)
周りにフランス語をしゃべる人もいなく、ヨーロッパの国の中でも、有名だけど遠い国って感じがします。(行ったこともありません)
3年前の東京では「無観客」だったので、今回のパリは観客が入った8年ぶりのオリンピックとなり、盛り上がっています。
漫画のせいもあってか、フランス人は親日的であり、日本を応援してくれています。
バレーボールの漫画「ハイキュー!!」も、フランスでも大人気で、日本男子バレーボールの応援もすごかったです。
連日熱戦が展開されているパリ五輪ですが、フェンシング男子団体で、地元フランスが銅メダルを獲得したときの写真がこれです。
喜ぶ選手たちが日本の人気アニメ「ドラゴンボール」の主人公・孫悟空が繰り出す「かめはめ波」のポーズを披露していました。
オリンピックでは、もちろん勝ち負け、メダル数などが注目されますが、選手たちの行い、行動にも注目が集まります。
忍耐、我慢、毅然とした態度、文句を言わない、人のせいにしない、などが美徳とされる、いわゆる「武士道」といわれる精神です。
西洋には「騎士道」がありますが、日本人としては、武士道のほうが上であってほしいと思います。
騎士的な(オリンピック)スポーツは、「馬術」(古代ギリシア発祥)や、「フェンシング」(フランス発祥)あたりで、一方、「武道的なスポーツ」は、「柔道」(「剣道」、「空手」)が代表されると思います。
今回のオリンピックでも、日本は、「馬術」や「フェンシング」で躍進し、一方、フランスは「柔道」で活躍するなど、いわゆる「逆転現象」が起こっています。
柔道の競技人口は、フランスは日本の4倍(約53万人)、国の人口は日本の約半分ですから、割合で言ったら、約8倍にもなります。柔道が強いのもうなづけます。(ちなみにフェンシング人口は、フランスは日本の10倍(約6万人)です。)
「武士」といえば、競泳男子200メートル個人メドレーの予選で、瀬戸大也の隣のレーンだった米国の選手の右脇腹の日本語のタトゥーが話題になりました。
タトゥーは「不名誉より死」と書かれています。
この言葉は、2017年の米映画「キングコング」で、日本軍人と友情を深めた元米国軍人が、日本刀を手にモンスターに立ち向かう場面で、つぶやいたセリフだそうです。(「不名誉よりも死を」は、フランスに伝わる昔ながらの「戒めの言葉」でもあるようです。)
「武士は食わねど高楊枝」や、「武士道というは、死ぬことと見つけたり」、「武士道精神は損得勘定をとらない、むしろ足らざることを誇りにする」などの名言も伝わっています。
私のお気に入りのタトゥーは、やはりこれです。